流行りのWebサービスを知るならこの一冊 – 『本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み』
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本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み 佐々木 俊尚 日本経済新聞出版社 2010-09-02 |
★★★★★★★★★★
何度も再開をするのですが、毎回三日坊主で更新が止まってしまう書評ブログです。
今回は、テンプレートを作成することで更新工数を減らす工夫を加えて、更新の面倒さを減らすことで継続したいと考えています。
現在、Webマーケティングに携わっているので、新規のWebサービスには関心を持っている方だと自負しているのですが、サービス業のため、ECサイトや趣味・エンターテイメント系のサイトはカバーできていなかったりします。
本書は、消費者の視点から利用の価値がある最新のWebサービスを紹介しています。
普段はWebサービスに関心がない方も、本書で紹介されているWebサービスの1つや2つは利用してみたい、と関心を持つことを保証します。
著者紹介
佐々木 俊尚(ささきとしなお)
1961年兵庫県西脇市生まれ。早稲田大政経学部政治学科中退。88年毎日新聞社入社。99年アスキーに移籍し、『月刊アスキー』編集部デスク。2003年退職し、現在フリージャーナリストとして主にIT・ネット分野を精力的に取材する。
「衣食住+趣味・エンターテイメント」というようにカテゴリ別に紹介されていますので、自分の関心のあるジャンルだけパラパラっと読むのもオススメです。
こういった方にオススメ!
→最近流行っているWebサービスについて知っておきたい
上述したようにある程度は把握しているつもりだったWebサービスですが、知らないサービスもたくさんありました。特に関心を持ったWebサービスは下記の2つです。
■Shufoo!
全国各地の折り込みチラシを電子化して、Webサイトに掲載。
ユーザーが閲覧し、拡大した箇所をマーケティングデーターとして蓄積。
折り込みチラシを出稿しているスーパーに対してコンサルティングも行う。
ユーザーにもクライアントにもメリットがあるマルチプラットフォームビジネス。
■本が好き!
本をPRしたい出版社に対し、優良な書評を書けるユーザーをマッチングするサービス。
ユーザーも無料で本を習得することができるのでメリットがある。
本サービスの特徴は、良い書評を書く事で貢献したいというユーザーニーズを叶えることができる点と考えています。
本書で紹介されているWebサービスは、一部を除いて技術が大きく寄与している新規サービスというわけではありません。
- 情報を細かくセグメントし、質と量を高めること
- ユーザーが使いやすい、リピートしてもらう動機付け
の2点が秀逸なものという印象を受けました。
消費者であるユーザーは、インターネットの普及により以前では考えられなかったほどの情報に触れることができるようになっています。その結果、自分にとって有益なのかそうではないのかを判断することが大変になってきています。今後も増えすぎた情報を整理し、伝達することによって収益を得られるサービスというのは増えていくでしょう。
著者が「はじめに」で触れているように、映画を本当に好きな人が「単館系映画」に関するSNSを立ち上げて、ビジネスとして成立させる可能性も非常に高いでしょうし、オシャレな喫茶店の情報といったより細かくセグメントした情報を提供するWebサイトも増加していくと思います。法人が運営するマス向けのWebサービスに対して、個人やベンチャー企業が提供するニッチなWebサービスが棲み分けをされて共存するのか、マス向けのWebサービスが全ての情報を掲載し、ユーザービリティを高めることで淘汰していくのかは、ニッチなWebサービスを提供する側の立ち回り方次第でしょうが、ユーザーにとっては、欲しい情報がすぐに手に入るWebサービスが増えることは非常に喜ばしいことですね。
本書で紹介されているWebサイトのリンクを下記に掲載しておきます。
各サイトの説明は割愛しますので、直接Webサイトを見てもらうか、本書を読んで関心を持ったサイトにアクセスしてみてください。
【衣】
【食】
【住】
【エンターテイメント】
【生活】
【コミュニケーション】
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