【書評】グーグル、ディズニーよりも働きたい「教室」

【書評】グーグル、ディズニーよりも働きたい「教室」

図書館の活用で読書効率アップ

以前は読書する本は全て購入していたのですが、最近は図書館を利用する機会が増えています。節約という意味もありますが、図書館の場合は期限があるので、特に人気のあるほんの場合は延長ができないこともあり、積読にならずに済むので重宝しています。

図書館は小説や学術書中心というイメージが強かったのですが、最近はビジネス書も豊富にあって、リクエストすれば最近の本も入手できるのでお勧めです。

子ども時代の経験から道を拓いていく強さ

本書はアメリカで人気就職先のトップを取ったこともあるNPO法人ティーチ・フォー・アメリカの日本版を立ち上げ、代表を務める松田氏が著者です。

教師を目指し、教師として働く中で現場の課題を見つけ、解決のためにハーバードに留学し、ティーチ・フォー・アメリカを知り、日本での立ち上げに奔走する様子が描かれています。

中学時代にいじめられ、恩師となる先生に助けられながら克服し、恩師と同じように教育者を目指していく一貫した姿は力強く映ります。

日本で非営利組織(NPO)が根付き始めている

ティーチ・フォー・アメリカのモデルは優秀な社会人、情熱溢れる新卒などを教育に課題を持つ学校に2年間派遣し、子どもの学力向上、将来の可能性の拡大をサポートします。

日本の教育に課題を感じていた著者は、このモデルに感銘を受け、日本での立ち上げを決意し、ハーバードでの論文のテーマにします。目的は日本で成功させるためのインプットでしたが、3つの理由によって成功は難しいと結論を出します。

「寄付文化がない」「転職市場が未発達で」「教師の資格制度」の3つです。

「寄付文化がない」
私も学生時代にハビタット・フォー・ヒューマニティーの学生支部で活動していましたが、社会人になってから当時に訪れたフィリピンを思い出す機会は減り、寄付から縁遠くなってしまっています。一方でメンバーの一部は卒業後もNPOやJICA、青年海外協力隊など様々な形で活動を継続しています。

自身と彼らを分けたのは、同じ経験の受け止め方の違いにあると考えています。本書にも書かれていますが、応援(寄付)しようと思うのが、その問題が自分ごととして、当事者意識を持てて問題解決のための活動に賛同することが非常に重要だからです。

私は今は少し遠いところにいてしまっていますが、友人の活躍を通してアンテナは少なからず張られている状態です。そしてこのようなリアルな繋がりだけではなく、ネットメディアの発達によってお金のない組織や個人でも発信が容易になった現在は、私のような高くはないアンテナレベルの人にもリーチしやすく、自分ごとと捉えてもらえるチャンスは増えているように感じています。

「転職市場が未発達」
クラウドソーシングの台頭などによって、独立する人も増えてきています。また不景気によって大企業から出ざるを得ない人も増えて、人材の流動は活発になってきていると思います。私も起業をして、ティーチ・フォー・アメリカの派遣期間と同じ約2年が経ちますが、将来の不安は会社勤めをしていた頃よりも減っています。リスクを取らないことがリスクとなる世の中になってきている証だと思います。

「教師の資格制度」
教員資格については全く知識がありませんが、既得権益を守ろうとする人たちなどのマイナス面はありますが、制度があることで教師の質が一定の水準を保てている事実もあると思います。

大切なことは柔軟性で、既存のシステムにどのように入り込み、双方にとってメリットをもたらせるかですので、可能性にチャレンジする新しいことへの寛容さが求められてくると思います。

著者はこれら3つの障害をクリアできれば成功だというとてもポジティブな姿勢でチャレンジすることを決意されます。

教育業界は成長のタイミング

今、教育に近い福祉に関わるビジネスをしています。また、個別塾の支援なども行っていることもあり、教育業界の動向を気にしているのですが、少子化な反して教育業界は新サービスや新商品に積極的に取り組んでいて、活況な印象を持っています。

それは、少子化というマクロで市場が縮小していくという危機感を業界全体が持っていること、教育はサービス産業でモノづくりよりもスピーディーにチャレンジできる環境ということが大きいと思います。

学童や保育園の新設も活発です。ティーチ・フォー・ジャパンの取り組みや活動に興味を持ち、コラボレーションしたい企業や組織はこれからますます増えてくるはずです。

個人的にはICTの活用による支援のインパクトや効率の向上に期待しています。

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