今日から目覚める文章術

エッセイ

今日から目覚める文章術


4845407590 今日から目覚める文章術

高橋 三千綱

ロングセラーズ 2005-10
売り上げランキング :
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

★★★★★★★☆☆☆


この本を購入したのは大学の生協でした。普段、BOOK OFFAmazonを愛用している僕としては非常に珍しい購入経路です。しかし、たまにこういった行動(衝動買い)を取ってしまいます。本を見るだけでも飽きない僕は、ついつい生協に立ち寄ると本のコーナーに足を運ぶのですが、たまに「ビビッ」とくるタイトルを見つけては手に取り購入してしまうわけです。

高橋三千綱さんは芥川賞作家ということですが、僕はこの方の作品をひとつも読んだことがありません。いかに教養がないかということですね・・・。それはさておき、この本のカテゴリーを教養・自己啓発やビジネス書に分類せず、エッセイに入れたのには理由があります。それは、この本は文章術というひとつの技術・ノウハウについて言及しているというよりも、高橋三千綱という一人の売文(これの意味は本書の中で語られています)を生業とする人間の経験がふんだんに盛り込まれた内容となっているからです。本書を購入する際に、文章術という点、文章を上手く書くためのテキストのつもりで購入すると期待はずれになったということもありえるかもしれません。

しかし、全く文章術について触れていないのかといえばそうではなく、随所で普通のノウハウ本とは違う手法で文章を上手く書くためのコツが書かれています。中でも、各章の最後にある福袋というコーナーはそれだけでも面白さがあり、全体の中で適度なスパイスとして刺激を与えてくれます。

過去の自らの作品を事例にあげながら、いろいろと書かれていますが、全体を通して著者が一番伝えたい内容は、

「何をテーマにして書くか」よりも「誰に対して書くのか」が重要である

という一点に尽きると思います。この考え方は非常にわかりやすく、たとえば同じ経験や内容を伝えるにしても、恋人に伝えるのか、親に伝えるのか、公の人たちに伝えるかによって文体だけでなく伝える情報を取捨選択することになるからです。ブログによって多くの人に文章を書き、公開するという習慣が広がってきています。その中で、この一点のみに注意して書いてみることには大きな意味があるのではないでしょうか。

帯の後ろにも書かれていたのですが、文中で印象に残った一文を紹介します。

「どのような体験でも作家にとって無駄なものはなく、何かを書こうとする人は、体験や記憶を何度でもリサイクルできることを覚えておくべきだ。繰り返し、使い込む。そこに味が出る。そして、しぶとさ、である。、何を核にしろ、それが基本になる」

どんな体験でも使いこなすうちに、身に付き、知識から知恵へと発展していきます。著者が伝えたい内容とはずれてくるのかもしれませんが、全てのものを使い切ってやろうという貪欲さを持ってみるのも良いかもしれません。

最初にも書きましたが、この著者の本を読んだのは初めてです。どこか世の中を斜に構えて眺めている人という印象を受けました。そういう人の方がより多くのことを考え、より多くのことを知っているものだという個人的な価値観を持っているので、好きなタイプの方でした。文学作品の方も機会を見つけて手を出してみたいな、と思います。

ここで12月22日までプレゼントキャンペーンが実施されています。
「今日から目覚める文章術」 高橋三千綱

にほんブログ村 本ブログへ
←ためになる書評ブログがたくさんあります

関連記事

探偵!ナイトスクープアホの遺伝子

探偵!ナイトスクープアホの遺伝子 松本 修 ポプラ社 2005-04 売り上げランキング :

記事を読む

好きになってはいけない国。―韓国発!日本へのまなざし

好きになってはいけない国。―韓国発!日本へのまなざし 菅野 朋子 文芸春秋 2005-03

記事を読む

19歳―一家四人惨殺犯の告白

19歳―一家四人惨殺犯の告白 永瀬 隼介 角川書店 2004-08 売り上げランキング :

記事を読む

桶川ストーカー殺人事件―遺言

桶川ストーカー殺人事件―遺言 清水 潔 新潮社 2004-05 売り上げランキング : 21

記事を読む

精神科ER緊急救命室

精神科ER緊急救命室 備瀬 哲弘 マキノ出版 2005-08-22 売り上げランキング :

記事を読む

ホストの世界 -真夜中への招待状-

ホストの世界 -真夜中への招待状- 沢村 拓也 河出書房新社 2001-09-11 売り上

記事を読む

苦渋の洗濯?!―クリーニング店社長のクレーム始末記

苦渋の洗濯?!―クリーニング店社長のクレーム始末記 鈴木 和幸 アートン 2005-08

記事を読む

イージー・ゴーイング

イージー・ゴーイング―頑張りたくないあなたへ山川 健一アメーバ・ブックス 2004-10-30売り上

記事を読む

セックスボランティア

セックスボランティア 河合 香織 新潮社 2006-10 売り上げランキング : 4454

記事を読む

イルカみたいに生きてみよう

イルカみたいに生きてみよう 小原田 泰久 大和書房 1997-04 売り上げランキング :

記事を読む

Comment

  1. buru より:

    1 ■こんにちは
    コメント&TBありがとうございました。
    一日一冊読まれているのですか?すごいですね!!
    文章術は、作家の修行時代の箇所もおもしろかったですね。
    夏目漱石や高見順の文章から刺激され、自分なりに書き出すというところもおもしろくて印象に残っています。
    http://blog.livedoor.jp/happyburu/

  2. きっちん より:

    2 ■buruさん
    コメントありがとうございます♪

    一日一冊は学生だからできることですね(汗)
    確かに修行時代のところは面白かったですね。
    やはり自分で書くことが大切なんですね。

  3. the salaryman より:

    3 ■はじめまして。
    こんにちは。TBありがとうございました。
    僕からもTBさせて下さい。

    僕も、この著者の本はこれが初めてです。
    「誰に対して書くのか」の一言に巡り会えただけで、十分に価値のある本だと思いました。

    生協の書店なんて、なつかしいな~。
    http://blog.livedoor.jp/salaryman_essay/

  4. きっちん より:

    4 ■the salarymanさん
    コメントありがとうございます☆

    「誰に対して書くのか」の大切さを知れたことは大きいですよね♪

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
できていない自分の発見が成長のきっかけ

仮面ライダーのスタンプラリーが期間内にコンプリートできるかが最近の悩み

no image
劣等感、コンプレックスを持つ経験の強み

今日は月末会でした。本当はできる限り誘いに応えたいので、オール覚悟と言

no image
ツッコミ人材の重要性

今日はいろいろと勉強させていただくという目的で、他社の方と飲みに行きま

no image
一緒に働きたい人を具体化することの重要性

今日は少し内輪向けですが、社会人になる前からあまり変わっていない一緒に

no image
出会いとその後の関係について

気付けば起業してから約4年が経ち、会社勤めだったころの習慣やストレスを

→もっと見る

PAGE TOP ↑